2011年3月

情報について考えること

 震災発生から2週間以上が経過しました。テレビで映し出される瓦礫と化した町から、いかに津波が脅威的であったか、今更ながらに恐怖を感じます。
 被災された方々にあらためてお見舞い申し上げるとともに、一日も早い復興を祈るものです。

 震災の報道から、情報というものを考えさせられました。震災直後からつい最近まで、どのテレビ局も画一的な、津波が町を飲み込む状況と避難所での足らないものは何ですか?とのインタビュー...、まるで支援物資を送らないと、いてもたってもいられない報道の内容に、どうやったら送ることが出来るのだろうかと、多くの方が問い合わせられたようです。
 確かに物資が足らない、という事実があるにせよ、被災していない地の視聴者が知りたい情報は、足りないけれども今は個人では物資が送れないこと、その理由、また支援物資が届けられている実際の状況、それぞれの立場での今一番できる支援法、といった内容が知りたい情報だったと思います。また、つい最近被災されたある作家の投稿の新聞の記事に、テレビで流される情報は被災地で欲している情報が何もなく、被災地の悲惨な状況の繰り返しばかりで、憤りさえ感じた、という内容のものがありました。

 メディアの発達で、瞬時に遠くの情報が自由に知り得ることは大変有用なことですが、情報を流す(作る?)側からの意思で、受け手がかなり影響を受ける、という恐さもあります。
原発事故の情報はその最たるもので、情報如何で、国民の生活や生命さえにも影響を及ぼすもので、今一番国民が知りたい情報は、原発事故の正確な情報です。

 昨今の短期間で変わる首相の交代にも、世論という情報がかなり影響を受けていることは指摘をされています。
ポピュリズムに流され、国民や有権者の歓心を得ることを優先にし、バラマキになったり、課題を先送りにする、という政治的な問題も発生する懸念も生まれるかと思います。

 少し、話題から飛躍するかもしれませんが、草津川跡地利用の基本構想の内容について議論になっていることも、この「情報」ということで、色々と考えさせられることがあります。

 この基本構想に関しては、パブリックコメントがつい最近締め切られ、その全内容について25日の市民検討委員会や本日の特別委員会で資料が配られました。
パブリックコメントのご意見の中で、基本構想を策定する上での、情報の周知、情報の収集(市民の意見を聞くこと)について、市民の方からかなり厳しい意見が出ていました。
 草津市にとって、100年の計とも言われている大変大事な計画を、このような情報の出し方で本当に良いのか、市民への説明をもっと丁寧にすべき、といった内容はもっともなご指摘であると思います。

 これは、行政が計画や事業を決定した後に、私たちがその情報を知った時に時々感じる疑問と同じです。
市にとって大きな計画や、多額のお金が使われる事業が、どこでどういう議論をして決ったのか、また、当初と内容が変わった時には、どこでどのような議論を経て変わったのか、が現状の情報の出し方であれば、わかり辛い、見えにくいということを感じています。

 行政にしたら、プロの集団ですから任せてくれれば大丈夫、という意識もあるのかもしれません。が、それが民意とは乖離している計画や事業であれば、取り返しがつきません。市民サービスを作る側と受ける側のニーズが一致していなければ税金の無駄使いにもなりかねません。
 その乖離を事前にお互いに知ることは、情報公開であり、情報の共有であると思います。それも、政策形成の過程での途中の情報の提示開示こそが、大事だと思います。

 草津川跡地の利用の計画は、区間⑤という区間での道路の是非を含めて今後、丁寧に議論をし、市民の方々にもしっかり説明し、意見交換も行っていくという行政の答弁がありましたので、途中の推移をしっかり見ていきたいと思っています。

 被災地でも、卒業式が行われています。子どもたちの笑顔に、希望をもって、必ず復興できることを確信しています。

東北地方太平洋沖地震

 11日に東日本を襲った大震災から5日目... 時間が経過すればするほど、想像を絶する被害の状況に言葉もありません。震災で亡くなられた方々に深く哀悼の意を表するとともに、被災者の皆様に、心よりお見舞いを申し上げます。

 11日の発生以来、全てのテレビ局から、発生時の津波が町を壊滅状態にして行く様や、津波が去ったあとの町が消えてしまった現在の状況、避難場所での被災者の方々の悲痛の思いや、寒さと食料不足等の辛い避難生活が、映し出されています。事実の情報を目にすればするほど、普通の日常生活を送れていることへの後ろめたさと、今、何かできることは無いのだろうか、との焦りを感じます。きっと、多くの方々が同じ思いだと思います。
 
 原発の危険性も、日本だけでなく、世界中が改めて考え直す必要を余儀なくされたのでは、と思いました。私自身、現代の技術であれば、安全はしっかり確保されていると安易に思っていました。
 今回は、想定をはるかに超えた災害とはいえ、現実に起こったという事実と、それに伴う被害は、取り返しがつきません。危険の回避はもちろん、いたずらに不安をあおらないように、また、危険にすぐに対処できるよう、正確で全ての情報の提供を望むものです。

 現場が混乱している中、今、個人でできることは限られています。連日避難所の物資不足の報道に、誰もが救援物資を送りたいと思うのは当然ですが、現地での流通経路や仕分け作業等が困難なため受付は辞退されています。
今は、寄附や支援金でしか支援できない状態です。
各都道府県の共同募金会や、日本赤十字社や銀行が窓口となって義援金の受付がなされています。
草津市議会でも、昨日に、議会から義援金の寄附をさせて頂くことを決定しました。

 草津市も、本日HPで「緊急情報」の記事がアップされました。これまでの支援情報と、今後、要請された時の物的支援や人的支援等の支援体制の内容が記載されています。

 まだ被害の全容が明らかになっていないこと、万人をこえる安否確認が出来ない住民のかたがいらっしゃること、原発の危険等、まだまだ、被害は広がる可能性があります。また、これから長期間の避難生活が余儀なくされるであろう被災者の方々の支援に国挙げて、取り組んでいくべきことは申すまでもありません。

 今いる地で、冷静にそれぞれができることを、そして、絶望的にならず、希望をもって、心ひとつに、被災地への支援をしていきたいと思います。
 
 


 

無事代表質問終わりました

 昨日は、3月議会でしか行われない、年に一回の代表質問が行われました。
各会派の代表者は45分の時間内で一括質問し、答弁も一括で行われます。
 
 一般の質疑や質問は、一問一答で、このスタイルに慣れているせいもあり、45分をじっと聞いているのは、時には長く感じることもあります。が、新年度の施政や予算編成への各会派の執行部側への、様々な角度からの問いかけ、投げかけ、疑問、賛同等々、それぞれの会派の特徴があり、私自身もこの代表質問で会派の視点がわかるなぁーと思いながら聞いています。
 我が公明党は代表の西村議員が45分、ほぼ目一杯使って質問されました。以前に草津市の二つの重要課題とブログで書きました、「草津川跡地の構想」について、「自治体基本条例」の市が提示した素案の件でのこと等々、少し時間が足らなかったかものボリュームでした~。答弁については、行政的な当たり障りのない内容もあるし、明快なものもあるし、少しぼやかしたこともあるしですが、先の2項目についてはそれなりに手ごたえがあった答弁だったかとは思います。

 市長が全て答えますので、担当部の意見と市長の思いが交錯する場面でもあります。
いずれにしろ、首長のリーダーシップ如何により、行政の動きが左右されるのを、目のあたりにしていますので、任期最後の年の集大成の一年間、どうか橋川市長のぶれないリーダーシップを期待するものです。

 10日、11日は一般質問の日です。これまでの多くの反省点をふまえつつ、頑張ります。

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