2011年11月

民意と議会

大阪の橋下さん、松井さん、圧勝でした。
かなり強引で、独裁的な、という印象もありながら、それでも民意は、現状を変えてほしい、ということに一票を投じ、また、これまで投票に行かなかった市民を投票行動にまで動かした力を、議員として考えざるを得ません。

これまでの既成概念を覆す改革は大きなエネルギーが必要です。荒療治でも、これまでの悪しき制度や意識が変わるなら、個人的には、この橋下さんの手腕に注目したい、というのが正直な感想です。

ただ橋下さんのやり方は、二元代表制の仕組みからいうと、危険だとも感じます。首長と議員という二つの民意が拮抗してこそ、独裁政治にならないブレーキともなるのですが、橋下さんにしたら、そのブレーキが理不尽すぎて納得がいかず、それこそこれも民意の力を借りて大阪維新の会をつくって議会の民意さえも手中にしたわけです。

その大阪維新の会が、橋下市長や松井知事がもし、市民のためにならないことを実行しようとした際に、ブレーキがかけられるかどうかが問題です。二元代表制に与党も野党もないのですから。

とはいえ、橋下さん曰く、責任を取らない議会、取らなくて良い議会に対する不信感は強く、これからの大阪のかじ取りに、期待と不安とが入り混じって(多くの人がそうでしょうが...)注目していきたいと思います。

草津市も、議会改革を進めることによって、市民の皆様から、見える議会、わかりやすい議会、市民の声を聴ける議会になっていきたいと思っています。

12月の議会も始まりました。
一般質問の日は9日と12日です。

 22日の夜、フェリエにて開催された滋賀県の『滋賀交通ビジョン』の策定に向けての市民との意見交換会に出席しました。
 これは、2030年頃までの滋賀県の目指すべき交通の姿を描き、基本指針とするものです。
この構想が基本理念となって、実現するための施策が作られます。
 草津市においても、今年度まで、まめバスの実証運行を行っていますが、日本中どこでも、人々の生活スタイルやまちの姿が変わっていて、伴って公共交通の姿が変わっています。
 多くは、車に頼っているもので、結果、バスの衰退が著しくあります。
いつまでも、車には乗れません。かといって、昔みたいに、歩いていける近所に、買い物するお店があったり、病院があったり、ということは少なくなっています。買い物に行く時、電車に乗るとき、病院に行く時等々、どうしても歩いていけない距離にある場所に行く必要があります。
 移動権、という言葉がありますが、どんな環境の人でも、移動することの確保が必要です。

 全員がいつかは免許証を返納する時がきます。その時が来る前に、安心して行きたいところへ移動ができるまちに、市、県になっていなければなりません。

 2030年といえば、これから17年後。私はいくつかなぁ...免許証の返納、う~ん、微妙なお年頃です...。

 会場では、10人程の市民の方が参加され、積極的に自分の思いを述べられていました。

県下を6つほどのエリアに分けて、順次、意見交換会開催されます。

 本市も、まめバスのワークショップや啓発等、市民の皆さんが何とか利用してもらえるよう努力しておられるところですが、まだまだ議論はこれからです。

 市民の皆さんのご意見をお待ちしています。

期待と不安とが入り混じり~

10月19日に始まった議会も14日に閉会となりました。が、すぐにまた12月の議会が始まりますので、議会の質問を何にしようかと、思い巡らしています。
 〝検討します″答弁の追跡か、新たな課題への視点での質問か、をまず決めないと。と言いながらも、直前に全然違う内容に変更したりすることも多々ありです。

 それにしても答弁合わせて30分は短い!年間4回×実質15分~20分≒1時間少々 なんと、年間議会質問(答弁を含めないと)時間が一時間半位です。別に、常任委員会とか特別委員会とかもあるでしょう、と言われそうですが、本議会と、委員会では行政側の意識が全然違うので、問題提言や主張をよりきちんと受け止めて頂けるのは本議会での質問です。
 会津若松市のように、広報公聴会という組織があって、様々な分野での意見交換会等から取り上げられた市の課題、問題を、議会全体で議論し、行政に政策立案していく仕組みがあれば、別ですが、今は個人での活動からですから、一人が取り組める課題は限界があります。つい、あれもこれも、と課題、問題に目がいき、継続して一つの課題にじっくり取り組むことが出来ていない状況です。

 そんな中、昨日は一回目の「議会改革推進特別委員会」が開かれました。
県内の他市もほとんど、特別委員会を設置し、議会改革に取り組んでいます。
 全国的な議会改革の流れの中、本当に草津市にとって必要な事柄を真剣に議論し、変えるべきところを変えていけたらと、強く思っています。
 昨日の会議は、今後の方向性を主に議論しました。
それぞれの個々人の意見を聞きながら、多様な意見の集まりこそが議会であり、それをどう合意形成していくか、合意に至るまでの過程が大事だと、以前の自治体基本条例の特別委員会の審議の経験から思っていますが、正直、期待と不安が入り混じっています...

 市民の方々との意見交換会も開催される予定(昨日の会議では)です。その際にはぜひ、参加ください。
(少し、気が早いかな?)

一般質問終わりました

 これからの4年間の議会質問のスタートになる質問が終わりました。今後この4年間はずっと、トリになるカモです。会派の構成人数で質問の順番が決まりますので...
最後だと、最後まで緊張していないといけないので精神的には少ししんどい面もありますが、他の議員の質問をすべて聞いてから、というメリットもあり、それはそれで良いかも、とすぐに環境になじんでしまう性格です。

 今回、初当選された4人の方も質問に立たれました。みなさん、堂々と質問され、時間配分も上手にきっちりと、4年前の緊張していた自分と比べて、感心して聞いていました。

 さて、私の質問の結果はというと、少し時間が足らず、2つ目の情報公開の質問があまり出来ませんでした。

 まず、一つ目のまめバスの質問ですが、2年半の実証運行を通して、将来の草津市の公共交通の体系を考えた場合、行政が税金を投じて走らせるまめバスと民間の既存路線のバスとの共存を考えていくべきだと主張しました。
 市の答弁は、民間バスとは、補完、共存の関係と考えている、とのことで、同じ考えです。が、実際これから運行しようとしている路線は、果たして補完、共存の関係となるのか、かなり懸念されます。

 まめバスと民間の路線バスを樹木に例えて、民間バスが幹で、まめバスは、枝になります。(草津市のHPの公共交通のところの公共交通の会議の議事録を参考にして下さい)幹が栄えてこそ、枝が活きていきます。枝を広げすぎると、幹が枯れてしまいます。つまり、まめバスを駅につないでしまうと、民間の路線バスの幹を痛めつけることになる可能性が大きく、持続可能な税金の投入をなるだけ抑えた交通体系の将来が 不安になります。
 取り込んだ国の補助金の使い道の制限があり、実験したかった運行が出来なかったことも 本格運行に向けて、マイナスの要因になっています。
まめバスへの期待、ご要望は、本当に大きいです。だからこそ、長い目で見た、しっかりとした体系を組んで安心して交通弱者の方々の移動手段の一つになってほしいと願います。
 ここで、もう一度役割分担について、バス会社の方々ともしっかり合意形成を図って頂き、再検討して頂きたいと思います。

 情報公開については、財政運営計画という一億円以上のハード事業の計画を通して、政策決定の過程の公開についての市の考えを伺いました。
残り時間が無くなり、最後、辛うじて質問だけさせて頂き、答弁が聞けました。聞いていて、以前の答弁と似た内容で(途中の決定以前の段階の公開は難しい)、変わっていないな~と思って聞いていましたが、最後のほうで、今後は予算編成過程の公表と同じように、公表が可能か検討します、との前向きな答弁がありました。
 これは、一歩前進の答弁だと期待しています。
それは、先の6月議会で議決された「草津市自治体基本条例」の中の、市政の基本原則の章に規定されている情報公開(知る権利)の文言に基づいての答弁であったと思います。
市民の市政参加に大事な情報共有のための情報公開に期待します。

参考までに、該当の文章を記載します。(「草津市自治体基本条例」第3章 市政の基本原則)

第2節 情報公開 (知る権利) 第9条 市民は、市政に関する情報について知る権利を有する。 2 市は、市政に関する情報について、市民に説明する責任を負う。 (政策過程全体の情報共有) 第10条 市は、市民に対し、市政に関する政策過程全体の情報を明らかにするよう努めなければならない。 2 市は、市政に関する政策過程の各段階における正確な情報を速やかに、かつ、わかりやすく市民に提供するよう努めなければならない。 3 市は、市民が市政に関する政策過程の各段階における情報に容易に接することができるよう努めなければならない。 ......

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