2013年10月

議会は踊れど~

 草津市市議会議員の西垣です。
 現在、議会改革を議論している中で、開かれた議会、ということで議論しているのですが、議会改革の本を読んでいて、市民から、見えない議会、傍聴に来ても何を審議しているのかがわからない議会、といった内容の下りがあり、反省しました。
 議員は、事前に議案の勉強があり、そこで、大方質問をします。審議前に内容がわかってしまい理解しているので、いざ、委員会が開かれても、わかってしまっていることは聞かないことが多いです。
 でも、それでは、何も議論がなく、議事録を見ても、何も審議していないという結果になります。
議員だけがわかっていても、ダメなのだ、と本日も思いました。今回は、久保議員より、質疑があり、本日の臨時議会で上程されたアミカホールの改修工事に至った経緯の質問がありました。
 議会がしゃんしゃんと追認をしていた時代は終わり、市民主権の民主主義の実現のためにも、市民がわかりやすい、関心を持てる議会を目指していきたいと思います。
 直近の県内4市の市議会選挙は軒並み、投票率が下がっています。ほとんど、5割を切っていたのではないでしょうか。議会改革と旗を振っても、現実は、市民が関心を持たない、市民に信用されない議会では何もなりません。悩みながらの議会改革ではありますが、頑張ります。
 できるだけ、議会審議の内容を伝えていきたいと思います。

本日は、補正予算の審議のための臨時議会が開催されました。
 内容は、アミカホールの内壁改修工事と外壁改修工事の変更が生じたために、予算の追加が必要となったものです。本年当初からの事業として保健センターとアミカホールの外壁改修工事が実施されていました。草津市の庁舎は、タイル貼りです。公共施設にしては、豪華で、ぜいたくな外壁です。景観としては、とても雰囲気の良い庁舎ですが、弱点は、タイルは剥がれる可能性がある、ということです。剥がれて見栄えが悪い、ということは二の次でしょうが、落下して人が怪我をしたら大変です。したがって、途中で、どうしても手を加える必要があります。その費用も高いです。タイル貼りそのものの費用より、足場を組む費用が高いようです。
 今回は、建築基準法が変わって、定期点検をしっかり実施していこうとのことで、3年に一度の点検で、手の届く範囲を打診棒で調査した結果、アミカホールの外壁と内壁にタイルが浮いた状態で、いつ剥がれてもおかしくない、という状態が見つかりました。
 暫定処置として、浮いているタイルを剥がし、その跡を塗装する、ということになりました。追加の外壁の予算は、当初予算からの執行残を使い、補正を組んだのは、アミカホールの内壁の工事で、おおよそ1600万円です。
 したがって、急きょ、使用停止となりました。使用停止は、来年の1月末までです。
 公共施設は、道路や橋といったものも含めて、更新の時期、補修の時期となっています。
 今回は、建築基準法の改正で、これまで目視だけであった点検から、より実態がわかる点検を行って見つかったものであり、事故が起きる前に見つかった、とも見て取れるものです。
 安全確保は良いとして、困ったのは、ホールで教室や展示、演奏等を予定しておられた方々です。
 本日の審議の中でも、被害を被った団体や個人のかたの補償の問題が出ました。
 市が予定しているのが、代わりの施設を使用した際に生じる差額やパンフの印刷代や郵送料が補償されるとのこと。また、代わりの施設への説明や、申請の手続きの支援、開催予定日に職員さんが玄関に立って、来られた方への対応、FMくさつでの周知、といった対応をされていることが説明されました。職員さんも苦労はされているようですが、利用されようとしていた市民の方々も、迷惑を被ったことも事実でしょう。想定外のことが起こった場合の対応の仕方で、日頃の市の姿勢や組織力が問われるものだと思います。
 特に、審議内容は問題となるようなことはなく、安全性の確保と、今後の改修の見通し、利用団体、個人の方々への補償をきちんと対応するように、ということで可決されました。

 

地域包括支援の勉強会

 草津市議会議員の西垣和美です。
 先日、市役所で、任意の介護関係の勉強会がありました。介護保険の第6期計画の策定もにらんでの、今後の草津市で課題となることや、地域包括ケアという名のもとで、めざすべき生活支援の在り方等等の内容です。
 参加者は、おもに中学校区ごとの指定の地域包括支援センターのケアマネさんたちや、市の関連の担当課の方々です。私は、直前の飛び入りで、講師のかたに少し相談があったことから、この会に参加させて頂きました。
 現在の介護は、まず介保険ありきという、どのサービスの組み合わせをするか、というプラン作りが主になっているが、原点はそうでない、ということを、来日されたオランダの地域看護師との交流から感じられたとの話に納得しました。まず、本人のニーズをつかみとり、しっかりとアセスメントし、地域の助け合いに(互助)アプローチし、どこまで自立への支援が出来るか、そこでフォローできない部分を介護保険を利用する、もし、互助で解決できれば介護保険はいらない、ということ。医療保険や介護保険は、最後、という話でした。
 きっと、このことを聞きながら、ケアマネさんたちは、耳が痛いながら、介護状態の認定作業、ケアプランの作成に追われている現実とのギャップを感じられたのではないかと思いました。
 互助という地域資源を生かしながらの支え合い、助け合い、元々日本には、あった、という話。うんうん確かに、と思いながら、これだけ都会化した草津市は、互助ということが大変厳しいとも思いました。
 内容は、濃く、様々な観点からの話はこれから草津市が目指すべきことが盛りだくさんでした。
 高齢者とか、障がい者とか、というカテゴリー分けするのでなく、生きづらさを抱えている人たちの支え、生活の支援を地域でどのように構築していくのか、そのコーディネーター役、中心となるのが、地域包括支援センターの役割です、と言われました。
 きっと、この話を聞かれた包括支援センターの方々は、、え~、高齢者だけでないの?ほんとに~?みたいな思いを抱かれたのではないかと思っています。

 最後に、きちんと福祉を戦略的に捉え、企画立案していかなければならない、そのためにも、健康福祉部には、そのことが出来る職員さんの配置が必要だとも言っておられ、終始、うなづきながらの勉強会でした。
 ほとんど内容は書けていませんが、10年先、20年先を見据えて、今の段階で手を打っていくことの大切さをお伝えしたいと思います。

 草津市議会議員の西垣和美です。
 10月2日に、新・議長、副議長が決まりました。併せて、常任委員会や特別委員会等の委員構成や委員長も新しくなりました。
 私は、この度は、議会改革推進特別委員会の委員長に就くことになりました。
 議会改革の特別委員会の設置は、これで3年目になります。この3年目の大きな使命として、「議会基本条例」の制定があります。
 この議会改革の委員会設置の前に助走として、自治体基本条例の制定に関しての特別委員会が4年前に設置されました。これは、主に、議会の項目について、議会自らが条例文の制定をしても良い、という意気込みでスタートしました。この議会の項目というのが、いわゆる議会改革の推進に関する内容そのものであったわけです。
 参考に、自治体基本条例の中の議会の項目を紹介いたします。

 (議会の役割)
第4条 議会は、市民の信託に基づく立法機能を備えた議事機関として市民の代表によって構成され、法令および条例の定めるところにより議決の権限を行使し、もって市の意思決定を担うものとする。

2 議会は、開かれた討議を基本とし、その意思決定の過程を速やかに、かつ、わかりやすく市民に明らかにするものとする。

3 議会は、市政の課題を提起し、政策の立案または提言を行うものとする。

4 議会は、執行機関の活動を監視および評価し、適正な行政運営の確保に努めるものとする。

5 議会は、前各項に規定する内容の充実を図るための法務および調査研究活動に努めるものとする。

と、このように書かれてあります。
 市民の皆様にとっては、「え~、この内容は議会が普通に日頃行っている仕事の内容じゃないの?」とか、市民の皆様が信託する上で、期待している内容であるのではないでしょうか。
 今の現状の議会に、このような機能が果たせているかというと、大変申し訳ありませんが、不十分であると思っています。
 議会は、多様な市民の皆様から選ばれた、多様な24人です。それぞれの経験、環境、背景があり、意見や考えかたは、異なるのは当然です。
 でも、議会は、行政が上程してきた議案を議決するという大きな権限があります。
 それは、これまでは、そのほとんどが追認であった時代もありましたが、地方分権の時代の流れの中、地域の課題は地域で、という市の自立、自律、政策立案が求められる時代になりました。
 その流れの中、これまでのように、国が定めた基準の中での、議決、と、地方政府としての議決は、同じ言葉でも意味が大きく変わっています。多様な意見の合意形成のための議論がより必要です。これまでは、対行政ばかりで、ばらばらの意見を言って行政にお任せしていたことが多くありましたが、多くの地方議会が、議員間の討議をし、市民に議決までのプロセスを見える化することに努力をしているところです。
 その責任を果たすためにも、また、自治体基本条例で、定められた議会の機能を具体的に果たすための、議会基本条例です。
 一年間で、素案、パブコメ(予定ですが~)、制定、といった行程を考えると、早くに着手しなければなりません。
 あと少し、改革項目の議論も必要ですし、委員の皆様には、委員会開催の回数が多くなることを了承頂きながら、制定向けて、頑張っていきます。
 市民の皆様のご意見を伺う場面も取り入れていきたいと思っていますので、議会に関心を持って頂けるように、工夫していきたいと思っています。


 
 

  • プロフィール
    草津市市会議員
    西垣和美のBlogへようこそ

月別記事一覧

最近のコメント

管理画面