2014年8月

 草津市議会議員の西垣和美です。
 8月最後の日となりました。少し前なら、夏休み最後の日でありましたが、現在、草津市では、8月の最後の週から、今年であれば8月26日から2学期が始まっています。理由としては、クーラーが全小中学校に整備されたので、暑い日でも温度調整が出来るから、ということです。
 子どもたちにとっては、夏休みが短くなった気がしているのではないかなぁ(先生も含めて)と思っています。
 本日、滋賀県の自治体職員さんの研究会でもある「チョウチョの会」の10周年記念のセミナーに参加しました。
 登壇者は、「デフレの正体」で有名な藻谷浩介さんと、年越し派遣村、貧困問題で有名な湯浅誠さんでした。
 最初に、30分ほど話題提供的に、藻谷さんから、人口減少、超高齢化のデータをまざまざと、滋賀県、東京周辺の一都3県、全国との比較を見せて頂きました。藻谷さんは、以前、草津市にも講演に来て頂いたことがあり、草津市の人口減少に伴う数値の推移は拝見したことがあります。草津市は、栗東市、守山市と同様、今後30年間において現役世代の減少はほとんどないものの、高齢者の増加は、2倍になる、との推計です。
 滋賀県は、沖縄県と並んで国内では、人口がまだ増加している数少ない県です。が、この後、30年間の中で、県内の多くの市が現役世代が減り、高齢者が増加する、という超高齢社会になります。まちが消滅する、といった衝撃的なニュースもありましたね。
 藻谷さんは、こういったデータをとって(厚労省が出しているデータですが)、みんなを脅かしている訳ではなく、「だから、今どうするか」みんなで知恵を出して考えなければいけない、という警鐘を出しておられます。今後、特に、年金生活者の貧困や生活困窮の問題が増えてくる、と言われていました。
 これは、時々同様の相談を受ける事があり、切実だと思います。
 そこで話題提供として、少子化、貧困、困窮、といった問題は、自己責任ということで、ほっておいて良いのだろうか、ということでした。
つまり、昔はこうだった、私たちは、苦労して我慢してやってきた、といった感情と、社会保証の問題に壁がある、ということです。
 そこで、両者の対談です。お二人がこのような形で対談されるのは、初めてということでした。湯浅さんからは冒頭、2014年に、ようやく生活困窮者支援法が成立した経緯を少し話され、ある種強引に作ったが、社会の意識の高まりはないけれど、とりあえず入り口には立っている、ということ、それは法律がある、という強みがある、と話されていました。
 貧困に関しては、国内の失業率は約4%で、これはほとんど完全雇用に近い、しかし、子どもの6人に一人は貧困である、という実態がある、とのこと。子どもの貧困に関しては、母子家庭のほとんどが働いているが、多くが低所得であることが大きな要因。子どもの貧困率は、子育て世代の大人の貧困率とつながる、そこを自己責任ということで、くくっていいのか、ということでした。
 「経済合理性」の話でなく、「気にくわない」という感情で政策にならない、ということです。社会保障の話を聞いている人が、苦労して我慢して年金払った、子育てしてきた、という自分の人生を否定された、という感情が起きる、とのこと。それは、納得していれば良いが、不当に我慢してきた、という思いがあるから許せない、とう感情になるとの話。だから、不当に我慢しなくても良い状況をつくること。ある方の言葉で、現代は自発的隷従がおこっている、とのこと、等々。どちらの立場も良くわかるなと思いながら聞いていました。社会で支える、ということは頭ではわかっていても、自分の価値観や経験に照らしあわせると、その支援はやり過ぎとか、過保護、ばらまき、ずるい、といった感情が起こるのもわかると思います。そこで、お二人は、手当や支援が後になればなるほど、コスト高になる、ひいては、税金が多く使われ、社会の損失になる、と言われていました。
 現役世代に支えてもらうためにも、将来担ってくれる子どもたちに投資することの理由になる、とも思いました。
 会場との質疑応答もあり、途切れることなく、質問の手が挙がり、活発な議論となりました。
 最後に、お二人からの言葉として、湯浅さんからは、「動かないとジタバタしている時はちょっとづつでも動いている、あきらめて動かないとそこで本当に動かない」との言葉を糧にしている、とのこと。多様な人を認めながら、対話を積み重ねていくことが世論を形成していくことになる、いかに説得するかでなく、いかに耳を傾けてもらうかということを意識している、とのことでした。
 藻谷さんからは、変わらない人は変わらないと思う、と言われた後で、その周りで黙って聞いている人を味方にしていく、目の前の人に勝つのでなく、とのこと。これも、なるほど、と思いました。
 表現は違いますが、お二人に通じることは、あきらめず、対話を積み重ねることが大事である、と実感しました。
 

 
 

草津駅の新しい顔

 草津市議会議員の西垣和美です。
 お盆も終わり、田舎に帰省されたり、旅行に行かれたりされた方も沢山いらっしゃたのでしょうね。
 ニュースで、新幹線の乗車率が、ほぼ満席、と言われていました。日にちや手段も分散されているのでしょうか。乗車率200%、っていう感じが当たり前だったのはとっくに昔になったのかなあと思いつつニュースを見ていました。

 このお盆の時期に、草津駅東口に7月26日にオープンした「niwa+(ニワタス)」のお店に行きました。ここは、市も出資している「まちづくり会社」が運営していて、行政も関わっている事業でもあり、気になるものです。
 市街地活性化の計画のスタートとなる事業で、東口デッキ下の、飲食店や雑貨店等が混在したミックステナント5店舗からなっています。
  敷地内の共有スペースは、ちょっとしたガーデニングがあって緑もあり、中々お洒落な雰囲気です。
 そして、店舗ですが、どのお店も賑わっていました。
 特に、印象として、和菓子屋さんが手みやげ用なのか、自宅用なのか、お客様をお迎えするための購入なのか、すごく混んでいました。
 本日は、友人と待ち合わせて、イタリアンでランチをしたのですが、予約だけで一杯になっていて、予約なしでの来店された方を結構、お断りされていました。味も美味しかったです。お盆で実家に帰っておられるのか、3世代家族の姿が多かったです。草津市の賑わいの実力を感じました。
 滑り出しは、順調のようで安心しました。
 まだオープンしたばかりで、今後の動向が心配でもありますが、ここを皮切りに今後、(仮)市民交流センターの建築、草津川跡地の事業も始まります。税金が投与されるだけに成功出来るよう、注視していきたいです。

 


 

台風11号通過!!

 台風11号が近畿地方を通過しています。昨年の9月に発生した台風では、栗東市で、人的被害もあり、草津市でも土砂災害や堤防の崩れもありました。ここ近年は、滋賀県は災害が少なかったのですが、油断をしていたということではなかったのですが、改めて自然の脅威を認識したものです。
 その時に、話題になったのが、災害の情報の受発信についてです。あまりの雨量と窓を閉め切った状態では防災無線がほとんど聞こえなかった、という問題や、県と市の情報の正確さやタイミングも課題がありました。
 昨年は、台風直後、災害対策の検証がなされ、危機管理課中心に各課からの検証が行われました。川の危険水位の見える化や、防災無線の強化等が改善されたかと思います。
 ニュースでは、四国地方や和歌山や三重県の冠水が報じられ、12号と併せて台風の被害は甚大でありました。 
 草津市では、昨日、本日と、外出した際に、道路があふれていたり、カーブミラーが折れて倒れていたりもしましたが、幸いに被害は少ないようです。
 それでも市役所の職員さんも出勤され、特に道路関係の職員さんは、走り回っておられたかと思います。
 今回、県内の各市町のホームページを見比べていました。
 昨年の教訓が活かされているかどうか、は限りなく??。
昨年に被害があった市は、多くがトップページに緊急災害情報が貼付けられています。
 草津市は、「新着情報」に台風11号について、注意してください、という情報があり、気象庁の台風情報のリンクがはってありますが、できれば滋賀県の土砂災害の情報にもリンクしてほしいのと、他の日常に発信される情報と同じ場所での「新着情報」という位置づけでなく、災害情報、としての個別のバナー提示で、わかりやすい発信が必要ではないかと思いました。
 被害の大小によって意識の高さや情報の発信については差があるのは仕方が無いとは思いますが、平時であっても、あと少しの工夫ときめ細かさが必要だと感じました。
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