たこ焼きはむずかしい

その日、午前7時半ごろ、草津市立笠縫東小学校のグラウンドに町内の役員さんたちが徐々に集まってこられました。それぞれの担当別に集まり、中心者の方からいろいろと、段取りや諸注意等の説明を受け始められました。  説明が終わると、昨日から用意してあったテントを組み立て、それぞれの模擬店等を開店すべく準備にかかられました。  私は、3年前ぐらいから、たこ焼きのお手伝いをさせていただいております。  なれた方が何人かおられまして、てきぱきとガス台が準備され、いくつもの半球のくぼみがあるたこ焼き用の鉄板がそのガス台に取り付けられていきます。  業者の方が、それぞれのガス台にガスボンベからのホースを手際よく取り付けていかれます。  その間に、小麦粉と卵とだしを混ぜる方がおられたり、キャベツを細かく刻んでおられる方々と、それぞれ役割を明確にして作業が進んでいきます。  ガス台では、点火され鉄板が過熱されていきます。小学校のグラウンドですので風があります。加熱の妨げとなってはいけないと、ちゃんと風除けの板が用意されています。それを男性の方々が、専用の器具でガス台が置かれている長机の端に取り付けていかれます。長年の経験が生かされていきます。  鉄板が充分加熱されると、油をまんべんなくぬり、たこ焼きの生地をそのくぼみにあふれんばかりに流し込みます。プロのたこ焼きの作り方を見ていると、このとき鉄板表面全体にまで生地を流し込んでおられることが多いので、真似をして、鉄板の表面全体に生地を流し込みます。  次に、細かく切ったゆで蛸を2,3個ずつ気前よく入れていきます。その上に、先ほどの細かく刻んだいただいたキャベツ、その上に、天かす、紅生姜をいれていきます。  しばらくして、焼けてきたら、専用の千枚通しのような器具(タコピンというそうです)でひっくり返していきます。これがなかなか難しく、うまいこといきません。  なんとか、たこ焼きらしくなってきたところで、パックに8つずつ入れて、担当の方に渡すと、ソースを塗られ、青海苔がかけられ完成します。  中心者の方が、「今年はたこ焼きの失敗作が少ないですね、皆さんお上手ですね。」と褒めてくださいましたが、実は、失敗作は作っている人たちでいただきました。  さあ、笠縫東祭りが始まります。  模擬店は、たこ焼き、焼きそば、おでん、うどん、綿菓子、焼きウインナー、ぜんざい、コーヒー、ジュース、炊き込みご飯等があり、グラウンドではいろんな新しいスポーツが紹介され、交通安全教室も開催されています。  午前中、小学校の講堂では、小学生の皆さんの発表があり、昼からは、グラウンドで、中学生のブラスバンドの演奏や、地域のお子さんたちの和太鼓の演奏があります。  町内のたくさんの皆さんが三々五々連れ立ってこられます。役員の皆さんも楽しんで作業をされています。綿菓子のところに長だの列ができています。綿菓子はその場で作らなければならず、どうしても時間がかかります。でも、皆さんじっと我慢して待っておられます。  そのときです、あるお子さんがその綿菓子の列を無視して割り込もうとされました。ひとりの大人の方がそのお子さんに、大きな声で注意されました。なかなかできないことです。さわやかな感動がありました。  準備は大変ですが、町内の交流の場として大切なことだと改めて痛感させられた笠縫東まつりでした。  いろんなことがありましたが、午後4時ごろ片付けも終わり、何事もなかったようにグラウンドは静かになりました。数人のお子さんがサッカーや野球を楽しんでいます。  来年はもっとうまくたこ焼きを焼こうと決意して帰りました。

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