「質問と市の答弁」

 こんにちは!草津市議会議員の西村隆行です。
 少し遅くなりましたが、12月8日に草津市議会11月定例会での質疑および一般質問の内容と市の答弁をご紹介します。
 10日間ほどすると、草津市のホームページの市議会のバナーに同時中継録画がアップされますので、ご覧ください。
 今回の質問では、草津市の減災に対する姿勢や市民の皆様の文化に対する思いを大事にしていく行政の姿勢を確認したく質問しました。
 
質問
 先日の11月15日日曜日午前中に、渋川小学校グラウンドにて「平成27年度草津市総合防災訓練」が地元町内会の皆様、消防署・消防団、自衛隊滋賀地方連絡本部等の各種団体のご協力のもと、開催されました。
 障害をお持ちの方々も参加されており、多岐にわたる訓練が実施されていました。
 今回の防災訓練を見学させていただいておって、最も注目したのが、給水訓練を実施されていたところに展示してあった草津市の給水車でした。
 3トンの水を積載でき、東日本大震災の時も活躍をした給水車でした。
 タンクの上から水を入れることはもちろん、搭載しているポンプで下からもくみ上げることができるという優れた性能をもつ給水車でした。
 給水車のすぐ横から運転席やくみ上げポンプ等を見せていただきましたが、ある疑問が浮かびました。
 それは、給水車の運的席を見たときに、今の私の身近にある乗用車のほとんどは運転方式がオートマチックですが、草津市の給水車はマニュアル車だったので、はたして何人の職員さんが運転できるのかということです。
 そこで最初に、危機管理上、草津市としてはこの給水車の緊急時の運用方法はどのようになっているのでしょうか質問いたします。

市の答弁
給水車の緊急時の運用方法について 給水車につきましては、緊急時の給水等に利用 するため、2台保有しております。 いずれも3トンの水が積載できる車両で、平成 16年と18年に購入したマニュアル車で ございます。 購入当時においては、給水車はマニュアル車が 標準的であったことから、現車両を購入したものでございます。 給水車の緊急時の運用方法につきましては、 平成23年度に定めました「上水道危機管理 マニュアル」に基づき、給水要員は、責任者 およびスタッフの2人制で対応しております。
なお、現在、給水班において給水車が運転可能な免許を有している職員数は、10名中9名と なっています。

質問
 ご存知のように、緊急時にはどのようなことが起きるかわからないのですから、平時からあらゆることを考え対処していかなければならないことはどなたもご理解されているところです。
 そこで、確認しておきたいのが、平成19年6月2日から貨物自動車の事故防止を図るため、中型免許制度が創設された道路交通法の一部改正への草津市の給水車運用の対応でございます。
 その改正によって、それまでの18歳以上の普通免許と20歳以上免許期間3年以上の大型免許の2種類であったのを、18歳以上の普通免許、20歳以上免許期間2年以上の中型免許、21歳以上免許期間3年以上の大型免許の3種類になりました。なお、この改正前に免許を受けた方は従前と同じ範囲で運転できます。
 この改正で、普通免許では、車両総重量5トン未満、最大積載量3トン未満、乗車定員10人以下の自動車の運転しかできなくなりました。
 すると、今の若い職員さんは、草津市の給水車を運転できないということになりませんか。
 警察に確認しますと、「中型免許」を受けるには、免許センターにて受験するのですが、やはり、免許センターに直接受験するのではなく、自動車教習所で「中型車免許教習」を受けて学科試験免除の適正試験のみの受験が望ましいとのことでした。
 ある自動車教習所に確認しますと、普通免許を持っている方で、技能教習と学科教習で16時間必要で、教習料金は追加なしで税込150120円、AT限定免許ですと技能教習と学科教習合わせて20時間必要で、教習料金は同じく追加なしで税込176040円とのことでした。
 草津市の給水車は、まだまだ10年は使えるとのことですが、今、従来の免許を持っておられ給水車の運転経験もある職員さんが退職されていかれたら、給水車の運用はどのように考えておられるのでしょうか。
 ちなみに、防災訓練当日に参加されておられた自衛隊の車両はすべてAT車でした。
 草津市の危機管理に対する観点から、今後約10年間における給水車の災害時の運用体制について質問します。

市の答弁
今後約10年間の給水車の災害時の運用体制について給水車の災害時の運用体制に つきましては、貯水タンクなど高所へのポンプを 使用しての給水能力や、浄水場など補給箇所から給水場所への往復時間等を勘案いたしますと、 現状の3トン車が効率的であると考えており、 車両の走行距離や車両の状況から、現在のところ 買い替えは予定をしておりません。 また、現在給水車を運転できる運転免許を有する職員は、当部において、浄水場運転職員を除き、38名中29名 おりますことから、職員体制についても当面問題は無いと考えております。
なお、給水班への職員配置については、給水車が運転できる職員を優先配置する考えで ございますが、将来的には運転免許証の取得状況等も踏まえ、買い替え時には、普通免許の オートマチック限定者も運転可能な、2トン車両の導入も含めて検討してまいりたいと 考えております。 また、災害時などの長期にわたる給水応援に おきましては、東日本大震災時の体制でも 実施しておりますが、庁内全体での応援体制により、対応してまいりたいと考えております。

【再質問】
災害時には何が起こるかわからないので、誰でも画運転できるなど、担当部署だけでなく市としての総合力を発揮すべきだがいか がか?
(市の答弁)
部独自で年2回の訓練をしており、給水車に慣れるようにしている。2年後には准中型免許という制度になる見込みであり免許制度も変わっていくことから、社会状況に合った形で考えていきたい。

【再質問】
担当部署としてではなく、市としてはどのように考えているか?
(市の答弁)
災害については最大の準備が望ましいが、限られた人員、財源の中で対応していくかが課題である。大きな災害時には、全庁的な取組体制を行うことになる。

質問
今年も10月27日から11月9までの間、読書週間がございました。
 私も読書からいろんなことを教わり、いろんなことに感動させていただいております。
 我が公明党が推進いたしました、「文字・活字文化振興法」が制定されて本年で10年を迎えました。
 この法律の第1条に「この法律は、文字・活字文化が、人類が長い歴史の中で蓄積してきた知識及び知恵の継承及び向上、豊かな人間性の涵養並びに健全な民主主義の発達に欠くことのできないものであることをかんがみ、文字・活字文化の振興に関する基本理念を定め、並びに国及び地方公共団体の責務を明らかにするとともに、文字・活字文化の振興に関する必要な事項を定めることにより、我が国における文字・活字文化の振興に関する施策の総合的な推進を図り、もって知的で心豊かな国民生活及び活力ある社会の実現に寄与することを目的とする。」とあります。
 そして、地方公共団体の責務として第5条に「地方公共団体は、基本理念にのっとり、国と連携をはかりつつ、その地域の実情を踏まえ、文字・活字文化の振興に関する施策を策定し、及び実施する責務を有する。」とあります。
 これまで草津市は文字・活字文化振興施策にはどのように取組んでこられましたでしょうか質問します。

市の答弁
文字・活字文化における振興につきましては、文部科学省において、図書館の充実や読書活動の 推進、学校図書館の充実等の施策の一層の推進に取組むものとしています。 本市におきましても、市立図書館の活用推進や学校図書館の充実、読書指導等の充実を図るとともに、特に子どもの読書活動について、「子どもの読書活動の推進に関する法律」、「文字・活字文化 振興法」ならびに「草津市教育振興基本計画」を鑑み、子どもがあらゆる機会とあらゆる場所において読書活動を行うことができるよう取り組んでおります。
具体的には、就学前の子どもに対しては保育士による乳児の6か月訪問時に絵本の読み聞かせを 行い、2冊の絵本をプレゼントするブックスタート事業や、学校におきましては学校図書館の充実、 「ビブリオバトル」の実施、家庭読書の推進など、子どもたちの読書活動の総合的な推進を図っております。 また、市立図書館におきましては、学校・家庭・ 地域の活字・文字文化振興の連携の中心を担うも のと考えており、古典文学講座や図書館まつりの 実施、情報発信機能として「図書館だより」だけ でなく、市のフェイスブックでも紹介を行うなど、市域全体での読書環境の充実に取組んでいるところでございます。

【再質問】
成人に対する対応はどうか?
(市の答弁)
図書館まつりでの本とのふれあいや、子どもの頃から本に接することにより大人になっても本と親しむように取り組んでいる。

【再質問】
利用者ニーズに対応するため、図書館の開館時間の変更等の対応をしてきていると思うがその内容はどのようなものか?
(市の答弁)
利用者の声(意見)をもとに、ニーズに応じて変更してきている。

質問
 誰もが読書を楽しめる環境づくりが着実に進む中、弱視の方や高齢者の方が読みやすい「大活字本」の普及が求められています。
 公明新聞10月27日付の1面に、「大活字本で読書の喜びを」という記事が掲載されていました。
この記事によると、日本眼科医会の推計で高齢者や弱視などで読書や読み書きに困っておられる方々は164万人を超しているとのことで、そのような方々の読書に約立っているのが文字サイズの大きな「大活字本」であるということでした。
この「大活字本」は一般の図書で使われる約3ミリ各の文字より2~3倍大きな文字を使った書籍で、読みやすいように黒色の背景に白い文字で印刷した物もあるとのことでした。白内障で読書をあきらめられた高齢者の方から「眼鏡なしで読めたのは初めてで感動した」との喜びの声があるそうです。
草津市立図書館の本館と南館には、平成26年度決算で全資料数500,317冊との報告がありましたが、そのうち「大活字本」は、どのようなきっかけでいつごろから保有されはじめ、現在は何冊保有されていて、その利用状況はいかがでしょうか質問します。

市の答弁
草津市立図書館では、昭和58年開館当初から図書館の利用に障害のある人へのサービスを重視 しておりましたので、開館時から「点字図書」だけではなく、「大活字本」の収集と、貸し出しを行 ってきたところであります。
11月末現在では、1タイトルが複数冊に分冊 されており、両館合わせて、1,369タイトル、 2,955冊所蔵しております。 利用状況といたしましては、平成26年度が、3,784冊、平成27年4月から11月末までで、2,720冊の貸し出しがありました。

質問
「大活字本」はページ数が増えるために通常の1冊の内容を収めるために3冊程度必要になってしまい、購入費用が高くなります。
そこで、昨年平成26年5月、我が公明党の読書環境の整備を進める後押しもあり、厚生労働省が生活用品を必要とする障がい者の暮らしを支援する「日常生活用具給付等事業」の一覧に、大活字図書や音声と画像で読書ができるデジタル録音図書(デイジー図書)を明記されましたと公明新聞10月27日付の1面の記事には紹介されています。
実際、厚生労働省のホームページの「日常生活用具給付等事業の概要」を見てみますと、「情報・意思疎通支援用具」のところに「視覚障害者用図書」として「点字図書、大活字図書、DAISY(デイジー)図書」が明記されていました。
また、本年3月6日の厚生労働省の「障害保健福祉関係主管課長会議資料」の7ページの「(10)日常生活用具給付等事業について」のところに「本事業については、例えば、視覚障害者用図書として、『点字図書』のほか、『大活字図書』や『DAISY(デイジー)図書』の給付を行うなど利用者の状況等に応じて柔軟に事業を実施できる仕組みとなっているので、各市町村においては、今後とも地域の障害者の実情やニーズ等を十分に踏まえた上で、必要な用具の給付等が適切に行われるよう配慮願いたい。」とありました。
この情報は草津市として認識されておられましたか質問します。

市の答弁
平成27年3月6日に厚生労働省が実施した障害保健福祉関係主管課長会議資料につきましては 同年3月12日に滋賀県が開催した障害保健福祉主管課長会議において、資料の提供を受け、 資料内の日常生活用具給付等事業についての情報については認識いたしております。

質問
市区町村がこの「日常生活用具給付等事業」の主体なので、実際の補助対象は地方自治体が決めることになります。
先ほど紹介しました公明新聞10月27日付の1面の記事によると、平成27年度からは全国で初めて東京都の千代田区と江戸川区が対象品目に「大活字本」を加えられたそうです。江戸川区では、障害手帳などを持っていれば「大活字本」を価格の1割の負担で購入することができ、1人当たり年間6万円の購入限度だそうです。江戸川区の障害福祉課では既に支給が決定した例もあり、「今後も利用は増える見通し」とのことが紹介されていました。
そこで、我が草津市の「くさつの障害福祉」を見てみますと、4ページの「障害者等援護サービス」として「点字図書」と「点字ディスプレイ」と5ページに「点字器」は明記されていましたが、「大活字図書」や「DAISY(デイジー)図書」は記載されていませんでした。
今後、「障害者等援護サービス」として、「大活字図書」や「DAISY(デイジー)図書」を加える予定はありませんか、質問します。

市の答弁
日常生活用具の給付対象種目につきましては、「草津市障害者等日常生活用具給付事業実施 要綱」で定めており、「DAISY(デイジー)図書」および「大活字本」につきましては給付対象 としておりませんが、視覚障害者用拡大読書器やDAISY図書を再生・録音するための視覚 障害者用ポータブルレコーダーについては、給付対象としているところでございます。
「DAISY図書」や「大活字本」の給付対象への追加につきましては、現時点では視覚障害者からの利用希望を聞いていないところでありますが、今後とも、障害者のニーズや要望等を踏まえ ながら検討してまいります。

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。こらからもいろんな角度から、市民の皆様の安心・安全の向上のため、がんばってまいります。よろしくお願いします。
                   2015年12月10日(木)午後12時36分

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