「質問内容と市の答弁」

 こんばんは!草津市議会議員の西村隆行です。
 昨日の草津市市議会6月定例会での一般質問の内容と市の答弁の速報版をご紹介します。より詳しくは、10日間ほどで草津市議会のホームページに中継録画がアップされますので、ご覧ください。http://www.kensakusystem.jp/kusatsu-vod/
 それでは、長文になりますがよろしくお願いします。

【質問】
 今回の一般質問は、より信頼される草津市役所になるには、全職員さんに市民の方々お一人お一人にとって役に立てる人材になっていただくことが重要と思っておりますが、市行政としてどのように考えておられるのかお聞きします。
 先日各議員に配っていただいた平成29年3月改訂の「草津市人材育成基本方針」を拝見いたしました。
 冒頭に、人材育成基本方針についての趣旨として「人材育成基本方針の目的は、人材育成の効果的な推進を図るため、職員が持つ可能性や能力を最大限発揮することで、組織力を向上させるとともに、職員がやりがいを実感できる職場環境を整備することにあります。」とありましたが、今の草津市役所の現状をどのように考えておられるのか、「組織力を向上させる」とありますが、どのような組織になったら向上したと考えておられるのか、そして、「職員がやりがいを実感できる」とは具体的にどのようなことを想定されているのかお聞きします。

【答弁】
今の草津市役所の現状認識についてでございますが、本市では、人材育成基本方針に基づき、「人事管理」、「職場運営」、「職員研修」を取り組みの柱とし、これまでから職員の人材育成に向けた様々な取り組みを進めてまいりました。
個々の職員育成のために、研修等による能力開発を行い、組織力の向上のために、管理監督者のマネジメント力の向上に取り組み、やりがいを実感できる職場とするために、管理職を中心としたより風通しの良い環境づくりに向けた取り組みに努めてきたところでございます。そのような中、職員の新陳代謝が進んだことに伴い、入庁5年以下の若手職員が全職員数の約3割を占め、組織が若返っていることを背景に、職場全体で、人を育て、組織を育てていこうという意識が、より一層高まってきているものと感じているところでございます。
次に目指すべき組織についてでございますが、まず、職員一人ひとりが組織としての目標を理解・共有し、その目的達成のために個々の役割を自覚し、その役割を果たすために職員が自ら能力向上に取り組むという職員の能力向上が図られていることが必要と考えております。そして、その個々の職員の能力を組織の力に結集していくための組織マネジメントが十分機能していることが重要であると考えているところでございます。このように個々の職員の職員力と、組織としての組織力が両輪として動き、そのことにより組織全体の成果に結実させていくことができる組織を目指しているところでございます。
次に、やりがいの実感についてでございますが、職員一人ひとりが自らの仕事に対して、どのような背景や市民ニーズにより行っているのか、また仕事の効率化や見直しは図れないかなど、自分の仕事について考えそして取り組むという職員の能動的な仕事の取り組みが何よりも重要であり、仕事の中で自己実現が図られ、職場や市民の方から評価されるなど、モチベーションが高まったときに「やりがい」を実感できるものと考えているところでございます。そのためには、職員一人ひとりが意見が言え、誰の意見にも耳を傾け、課題をみんなで解決するこのような職場風土の形成も重要であると考えているところでございます。

【質問】
 次に、「草津市人材育成基本方針」の4頁の「○本市の職場環境の変化」という説明に、職員の新陳代謝すなわち職員の早期育成、専門化する行政需要への対応すなわち雇用形態の多様化、働き方改革・イクボス宣言すなわち職場環境の向上の3点が説明されています。
特に職員の新陳代謝のところでは「平成26年度をピークとした大量退職に時代を超え、職員の新陳代謝が進んだことに伴い、入庁5年以下の職員が全職員数の約3割を占めており、職員の早期育成が組織的な喫緊の課題となっています。」と言われています。
ある意味、若い職員さんが増えているということは、前例踏襲ではなく、人材育成の仕方によっては新しい、これからの時代にあった職員像が築けるのではないかと思いますが所見をお聞きします。

【答弁】
職員の新陳代謝が進んだことによりまして、職員の早期育成が課題であると認識しておりますが、今後も人材育成基本方針に掲げる目指すべき職員像でございます、「信頼される職員」、「チャレンジする職員」、また、市民目線での「協働する職員」につきましては、時代に左右されない本市の求める普遍的な職員像として目指していきたいと考えております。しかしながら、今、申し上げましたこの職員像は、普遍的なものでございますことから、この職員像の根底には、市民の皆様の感性や感覚またニーズや価値観など、本市を取り巻く環境の変化を敏感に捉え、そして対応していくことができる「時代に合った職員像」があるものと考えております。このようなことから、職場の中において新たな感性や市民感覚、また民間感覚を持つ若手職員が増加しておりますことは、職場内において新たな発想や価値観が共有されることにより、より時代に即した求められる草津市の職員像の構築につながるものと考えているところでございます。

【再質問】
もし部長の下で、若い職員が部長の考えと違う発想をした場合、従来の草津市の公務員文化、今まで培ってきた、教わってきた考え方とは違った場合、どう判断されていかれますか。

【答弁】
目指すべき職員像としましては、「信頼される職員」「チャレンジする職員」「協働する
職員」を目指しておりますが、時代に応じて今、若手職員が多く入ってきています。その中で、民間感覚を持っておられる方、IT の色んな技術を持っている方、様々でございまして、そのような根本的なものを大切にしながらも、職員が持っているニーズも判断して対応していきたいと考えております。

【再質問】
民間での社会人経験者が入ってくることもあるが、行政で培われた経験とは違う経
験を持って入ってくる職員に対して良い方向に指導していきたいとのことだが、自分が経験したことのないことをどのように判断するのか。また、中間管理職から部長に対して、若い職員の考えが、今まで部長から教わってきた方法とは違うことについて相談されたらどのようにアドバイスされますか。

【答弁】
我々としましては培ってきた経験というのがございます。しかし、市民ニーズや様々な環境は変化しており、それを的確につかんでいくことは管理職として重要であり、また、様々な研修等で情報収集するなど、市民ニーズをつかんでいく必要があると考えている。若い職員が言ったからといって反対するのではなく、自分の経験や情報も活かしながら、指導してまいりたいと考えている。

【質問】
次に、「草津市人材育成基本方針」の14頁に「人材育成の推進体制」として次のように説明されています。それは、人材育成にとって、自ら意欲を持って主体的に学び、学んだことを仕事に活かして実践することが大変重要であって、同時に自らの能力開発を仕事への意欲と質の向上につなげるために、それぞれの職場環境や全庁的な組織風土が与える影響は極めて大きいものがあるとのことで、職員さんの自己成長もさることながら、職場環境の整備や組織風土の醸成を図り、職員さんと組織との間に発展的な相乗関係を生み出すことが人材育成には大きな効果を上げるとされています。そして、そのためには「人事管理」「職場運営」「職員研修(能力開発)」の分野を職場や組織を支える3つの柱として取組を推進しますとありますが、はたしてそれだけでいいのかと懸念を抱いてしまいます。
確かに、この3点についていろいろと、例えば、制度研究にとどまっていると説明されている「複線型人事制度」の取組等をされておられることが「草津市人材育成基本方針」を読んでいて感じられますが、これからの草津市役所にとって、より必要なのは、あらゆる角度からの「情報共有」ではないでしょうか。
先日も、あることで市民の方から大変信頼され感謝されていた何人かの職員さんがおられました。
私にも「大変お世話になったので、ぜひお礼をお伝えください。」と市民の方々から伝言されました。
また、ときには厳しきご指摘をうけることもあるでしょう。また、個人的なことなので具体的に発表できないことも多々あると思いますが、職員さん同士や他の部署同士の切磋琢磨になり、それぞれの相乗効果が期待できますし、日頃申しております「総合力」を発揮していくにも効果があると思いますが所見をお聞きします。

【答弁】
総合力の発揮についてでございますが、職員一人ひとりが市民目線で物事を考え、課題を発見し、前例に捉われることなく、さまざまな職員が連携・協働し、持てる力を結集して、組織として課題を乗り越えることが総合力と考えております。
また、御指摘のとおり総合力の向上のためには、「情報共有」も大変重要であることを認識しており、平成29年度には個別取組事項として、役職別意見交換会の実施を予定しております。
お互いの仕事に関する情報はもちろんのこと、人材育成やマネジメントにおける思いなど多岐にわたる情報を共有することで職員間の連携を深めるとともに、組織として総合力の向上を目指した取組を推進してまいりたいと考えております。

【質問】
今までの質問で草津市の総合力を発揮していくには、職員さんお一人お一人の人材育成が重要と議論してまいりましたが、職員さんが成長されているかどうかのひとつの目安となるのが市民の皆様のご意見、厳しきご指摘とおもいます。
そこで、私が提案申しあげ、平成23年まで7年間継続して実施していただいた「窓口サービス向上市民アンケート」が3年ごとに実施されるようになって2回目の実施が本年になっています。そこで、平成26年の集計結果をふまえて何点かお聞きします。

まず、最初に平成26年は8月1日から31日までの期間で、実施場所は市庁舎の5カ所の玄関、さわやか保健センターの2か所、各隣保館、人権センター、各市民センター、市民交流プラザ、図書館の本館と南館の28カ所でした。今回はいつからいつまでで、実施場所はどの様なところを考えておられますか、お聞きします。

【答弁】
窓口アンケートにつきましては、3年に1度恒常的に市民意見の把握を行い、その中でいただく課題を検証し、接遇技術や意識を見直す契機とするとともに、自分自身や職場への意見として真摯に受け止め、改善していくというCS向上に向けた取組を組織マネジメントとして捉え、人材育成の一つとして実施をしてきたところでございます。
今年度につきましては、地域まちづくりセンターや隣保館、および市民交流プラザが指定管理になりましたことから、実施箇所が前回と比べ15か所減ることとなりますので、実施期間を8月1日から9月末日の2か月間と長くすることや、実施場所につきましては、前回実施時の市役所庁舎各玄関の5か所に加え、2階~7階のエレベーターホールと市民課前のロビースペースに新たに設置しまして、市役所庁舎では12か所、さわやか保健センターにおいては2か所、橋岡会館、新田会館、人権センター、常盤まちづくりセンター、図書館、南草津図書館の8施設計20か所で実施すべく検討をしているところでございます。

【質問】
次に、アンケート内容に関しましては、前回と同じく、(1)職員のあいさつ、(2)職員の応対、(3)説明の仕方、(4)身だしなみ、(5)待ち時間、(6)整理整頓の6項目を、「満足(5)」「やや満足(4)」「普通(3)」「やや不満(2)」「不満(1)」の5段階で評点していただくのでしょうか、それと、「自由意見」もご記入いただけますか、お聞きします。

【答弁】
アンケート内容についてでございますが、組織マネジメントとして人材育成につなげてまいりたいと考えておりますことから、前回との項目比較が行えるようにするとともに、市民の皆様に気軽に御記入いただけるよう考慮いたしまして、これまでと同様に、①職員のあいさつ、②職員の応対、③説明の仕方、④身だしなみ、⑤待ち時間、⑥整理整頓の6項目について5段階の評価をいただきたいと考えております。
なお、市民の皆様からの忌憚のない意見を本市行政に反映させるべく、自由意見の記入欄もこれまでと同様に設けてまいりたいと考えております。

【質問】
次に、それぞれの事業には目標がありますが、前回のアンケートの集計結果は、254件で市庁舎外が215件と全体の84.6%を占めていました。今回は各まちづくりセンターは対象になっていませんが、回収目標はどれぐらいを考えておられるのでしょうか、お聞きします。

【答弁】
窓口アンケートの回収目標についてでございますが、従前の結果を考慮しますと、庁内およびさわやか保健センターにおいて、約70件程度を見込んでいるところでございます。
また、各地域まちづくりセンターおよび市民交流プラザを除く庁外施設につきましては、これまでの実績から約40件程度を見込んでおりますが、今年度は実施期間を1か月から2か月に延ばすことや前回5か所で実施をしました本庁の実施箇所を新たに7か所に増やすとともに、各窓口カウンターに案内板を設置するなど、回収率向上に向けた工夫をしながら取り組んでまいりたいと考えておりますことから、合計で約200件程度を目指してまいりたいと考えております。

【再質問】
ホームページでアンケート募集はできないか。

【答弁】
ホームページについては研究をしてまいりたいと考えております。

【質問】
次に、平成26年度の集計結果に次のように評価されています。それは「庁舎内と庁舎外の投函された結果を比較しますと、いずれの項目もこれまでの結果と同様に庁舎外の方の満足度が高くなっています。このことは、前回の結果同様、主に市民センター等の施設が、市民の皆さまと顔の見える親しみのある関係づくりに努め、地域の拠点として機能していることが、高い満足度につながっているものと考えられます。 今後、アンケート結果を踏まえまして、市民の皆さまに、より『満足』いただけるよう、接遇能力の向上をはじめ、丁寧かつ好感のもてる対応など、市民満足度向上への取り組みに引き続き努めてまいります。」という評価でしたが、今年度から市民センターはまちづくりセンターとしての指定管理が始まっているので、非常に厳しい結果が出そうな懸念が抱きますが所見をお聞きします。

【答弁】
各地域まちづくりセンターがアンケート対象から外れることによりまして、御指摘のとおり、回収率および評価が低下することが予想されますが、市民課前のスペースや各階エレベーターの近辺に新たな設置場所を設けるとともに、職員による積極的な呼びかけや実施期間を延長することで回収率向上に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
また、アンケートの結果につきましても、厳しい評価となることも想定されますが、アンケートや外部業者に委託する窓口調査の結果を真摯に受け止め、貴重な御意見を職員一人ひとりが、自分自身や自分の職場への意見と捉えまして、各職場においても点検を行い、CS推進員を中心に、改善が必要なもの、改善可能なものについては速やかに対応するとともに、人材育成に取り組んでまいりたいと考えております。

【再質問】
アンケート実施期間中の職員の意識向上のために何か取り組む考えはないか伺う。

【答弁】
毎年、CS 研修というものを、CS 推進員を中心に研修を行っており、そのCS 推進員が職場に帰って職場でも研修を行っている。今年度も行い、少しでも向上するように取り組んでまいりたいと考えている。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
                            2017年6月15日(木)午後6時11分

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