2021年12月

「質問と市の答弁」

 こんばんは!草津市議会議員の西村隆行です。
 本日、午前10時半過ぎから、草津市議会11月定例会での一般質問を行いました。
 再質問も含め速報版としてご紹介します。
 大変に長文になっておりますが、よろしくお願いいたします。


 今、ありがたいことに草津市の人口は増え続けております。高齢化も他市と比べるとまだまだ高くなっておりません。また、毎回の財政シミュレーションの説明では厳しい財政状況とされていますが、毎年の決算報告は黒字です。
 しかし、そう遠くない将来、高齢化の波が確実に草津市にもやってまいります。その時になって慌てて実施することなく、今からできることは確実に実施すべきとの観点から二つのことに関して質問していきます。

〇質問
 まず、1問目です。
現在、草津市における大きなプロジェクトは、仮称「市立プール」建設と栗東市との共同実施の斎場計画です。どうしても大きなプロジェクトに関心がもたれますが、市民の皆様の日常生活の中で、草津市を「終の棲家」としていただいていることで、将来不安になることの一つに、市道の側溝清掃活動や歩行中に誤って深い側溝に落ちてしまうという側溝に対することが挙げられます。
 私が市民の皆様からお受けする市民相談にも何回も、この側溝に対することがありました。
 先の9月定例会での議第82号議案に認定後の市道路線は2301路線、544,952.6mとありましたが、市道に付随している側溝の管理状況はどのように把握されておられますか、お聞きします。

〇市の答弁
市道に付随する側溝の管理につきましては、道路台帳にて、市道の延長、幅員と併せ、側溝の位置や大きさ等を管理しておりますが、その状況につきましては、道路パトロールや市民の皆様からの通報等により、状況把握に努めているところでございます。

【再質問】
どこまで道路側溝が付いているのか付いていないのかということは把握されているか。
【答弁】
道路台帳にて側溝の状況等の構造の状況等につきましては、把握しているところでございます。

〇質問
 市民の方々や各町内会からの側溝に関するいろんな情報が毎日のように担当課に入ってくると思います。今のところ、情報が入ってきたところを中心に日々の補修に、はせ参じておられると思いますが、この貴重な現場情報をどのように管理され、全市的な側溝管理に結びつけておられますか、お聞きします。
〇市の答弁
全市的な側溝管理につきましては、市で実施している道路パトロールの他に、市民の方々や各町内会からいただいた情報からも、不具合等がある箇所の状況を確認し、日常管理に役立てておりますことや、それらを台帳管理することにより、計画的な改修に繋げております。
 このような皆様からの情報は、道路を維持管理していく上で、非常に有益であると認識しているところでございます。

【再質問】
面で抑えていくといった管理はしていないのか。
【答弁】
道路台帳で管理できる範囲といたしましては、側溝の位置や大きさ等の構造的なものでありまして、各状況につきましては、日々使っている間に変わっていくというところでございます。それを市が行う道路パトロールと、市民からの連絡等を情報として、日々の日常管理に使用させていただいている状況でございます。

〇質問
  今回の側溝に関する質問を準備しているときに、ネットで新しい側溝の関連情報を見ることができました。従来の側溝形式が大変に管理しやすい形式に変わってきております。新しく開発された住宅街はこのような新しい側溝になってきております。
  先日、「草津市第二学校給食センター」の市議会に対する内覧会がありました。最新の設備が設置され、美味しい給食が始まっていくことに期待したのですが、私の関心はこの新しい「草津市第二学校給食センター」の真新しい側溝に向きました。ちなみにこの側溝の清掃はどれぐらいの期間でされる予定でしょうか、お聞きします。

〇市の答弁
 第二学校給食センターの側溝清掃につきましては、他の道路側溝と同じく沿線の皆様にご協力をいただき、清掃をお願いすることになりますが、清掃の期間は、側溝の流れを阻害する土砂の堆積状況等に応じて変わるものと考えております。

【再質問】
敷地内の側溝も沿線の人が清掃するのか。
【答弁(打田建設部長)】
施設運営側の市が清掃します。
【再質問】
教育委員会はどのように考えているか。
【答弁(南川教育部長)】
給食センターの中の側溝の清掃につきましては、非常にごみが落ちにくい構造になっており、いわゆる円形側溝的な水だけが側溝の中に落ち込むような構造の側溝を使わせていただいておりますので、清掃につきましては、ほとんど心配がないというふうに聞いております。

〇質問
 「草津市第二学校給食センター」の真新しい側溝と違い、従来型の古いコンクリート蓋が多い町内会では毎年一斉溝清掃を市民の皆様が行われています。古くなっているコンクリート蓋に悪戦苦闘しながらの溝掃除です。
そこで、草津市のホームページには、「道路側溝蓋脱着機の貸し出しおよび使用方法」が紹介されています。 しかし、この道路側溝蓋脱着機(ラクチャン)は各まちづくりセンターに1台が設置されているだけです。
先日、あるまちづくりセンターに確認すると、貸し出ししたことはないし、市民の方々はご存じないのではないかとの懸念を持っておられました。さらに、もし貸し出し要望があっても、学区に1台しかないので、一斉溝清掃には対応できないのでないかとも懸念されていました。
はたして、どんなことに市民の皆様はご苦労されているか把握されていますか、お聞きします。 

〇市の答弁
 議員ご指摘のとおり、古いコンクリート蓋を上げての清掃は大変な重労働でありますが、定期的に清掃いただいていますことを、市民の皆様にはこの場をお借りして感謝申し上げます。
 また、一斉側溝清掃での市民のご苦労につきましては、側溝の深さや蓋の構造等による清掃の大変さに加え、今まで地域の皆様にご協力いただいていた作業が、高齢化や地域コミュニティの希薄化が進むことにより、難しい状況になりつつあるということを認識しております。

【再質問】
側溝に対する改善の考えはあるのか伺う。
【答弁】
現在道路側溝につきましては、道路を新設とか改修をする際や、新しく開発される場合につきましては、掃除はしやすいように維持管理しやすいように5メーターに1か所のグレーチングを設置させていただいているところでございます。
旧来の側溝につきましては、その公道等によって今グレーチング等の設置ができるところとできないところがあります。
また、かなりの膨大な延長がありますことから、補修や改修する際には、そういう点も考慮した上で、設計施工をしていきたいというふうに考えているところでございます。

【再質問】
補修計画を立てる考えについて伺う。
【答弁】
道路の維持管理、構造物の維持管理につきましては、議員ご指摘の側溝も重要な施設でありますし、またその他の施設として、舗装や橋梁等々の道路施設は多種多様にございます。
現在のところは、道路施設として、重要施設という位置付けになる橋梁等の道路が通行が可能かというところを中心にさせていただいているところでございますので、よろしくお願いいたします。

【再質問】
計画を立てることができるかできないかについて伺う。
【答弁】
道路側溝の状況につきましては、道路パトロールや市民からの通報等において、情報を集積し、どの路線の側溝の状況があまりよくないかということを把握はさせていただいておりますことから、そういうところをポイントに今後、どの時点でどの箇所の側溝を直していかなければいけないかというところは、計画的にやっていきたいというふうに考えております。

〇質問
 「草津市第二学校給食センター」のような最新式の側溝ではない地域で行われます一斉溝掃除は、ある意味地域のコミュニケーションを図るために必要と考えますが、はたして一年に1回は必要なのでしょうか。一斉溝掃除の当日が雨であればその年は中止になります。翌年、掃除をしてみると意外と掃除が必要とは思えない場合もあったりします。この一斉溝清掃のこれからについての市の所見をお聞きします。

〇市の答弁
 今後の一斉側溝清掃につきましては、側溝内の土砂の堆積量等、周辺の土地利用や流入する排水、道路の利用状況により変わりますことから、現地の状況に応じて、ご協力をお願いしたいと考えております。

〇質問
 1問目の最後に、ところどころに極端に深い側溝がありますが、深い側溝ほど蓋が設置していないことが多いですが、安全性はいかに担保されていますか、お聞きします。

〇市の答弁
 深い側溝の安全性につきましては、側溝の構造や現地の状況を確認し、地域の皆様からの情報を頂きながら、対策を検討しており、蓋の設置の他に、ポストコーンや路面の着色による危険箇所の明示など、それぞれの場所に応じた安全対策を行い、通行する方に注意を促しているところでございます。
 今後も、安全で安心して道路を利用いただくためにも、市による通行環境の整備に加え、市民の皆様のご協力をお願いしたいと考えております。

【再質問】
オレンジ色の着色は見えにくい。深い側溝に、反射板のついたポールをつけるといったことはできないか。
【答弁】
すべての安全対策につきまして、一つのやり方ということは、なかなか現地の状況によって何が一番いいかということにはならない場合がありますので、先ほどの色も含めまして、安全対策につきましては、地域の方や沿線の方々のご意見も聞きながら、お話し合いの上で対策をとって参りたいというふうに考えているところでございます。

〇質問
 次に2問目です。
 これからますます重要になってくる「地域包括支援センター」についてであります。
 皆様もご承知のように、「地域包括支援センター」は、「市町村が設置主体となり、保健師・社会福祉士・主任介護支援専門員等を配置して、住民の健康の保持及び生活の安定のために必要な援助を行うことにより、地域の住民を包括的に支援することを目的とする施設」と介護保険法第115条の46第1項と説明されています。
 今現在は、私の亡くなった母も大変にお世話になりましたが、地域の高齢者の皆様の支援中心に日々、活動を展開されています。
 これからも益々、市民の皆様の認知度も上がっていき、より重要なセンターとしての活動が期待されて、設置目的であります「住民の健康の保持及び生活の安定のために必要な援助を行うことにより、地域の住民を包括的に支援することを目的とする」ことを達成するためには、これからの住民自治の中心になっていく各まちづくり協議会との連携が必要になっていくのではないかと思われますが、はたして、今の場所でいいのでしょうか。
 草津市内にある「地域包括支援センター」は、中学校区に一つずつの6か所設置されていますが、「草津地域包括支援センター」以外は全て高齢者施設に間借りしている状況です。はたして、このような状態で将来的に障害のある方々等すべての住民への支援センターになって行くためには現状でいいと考えておられますか、お聞きします。

〇市の答弁
 地域包括支援センターにつきましては、その担当圏域の基準を、国において、高齢者人口がおおむね3,000人から6,000人としており、本市においては中学校区を日常生活圏域とし、圏域ごとに、地域に根ざした社会福祉法人等に事業を委託することで、きめ細やかな高齢者支援ネットワークの構築や、各まちづくり協議会を含めた地域との連携強化を図っているところでございます。
 今後、地域共生社会を見据えた中で、地域包括支援センターが障害・子育て・その他様々な課題等について、幅広く地域住民の相談・支援を展開していく可能性についても選択肢のひとつであるとは考えますが、現時点においては、介護保険法に基づく地域支援事業として、高齢者や高齢者を取り巻く住民の様々な相談・支援を包括的に行う機関として、委託先である各法人において、適切に運営いただいているものと認識しております。

【再質問】
現状のままでよいのか、改めて所見を伺う。
【答弁(増田健康福祉部長)】
現在、高齢部門においては、中学校圏域を中心に地域包括支援センターを運営いただいているということでございます。
例えば、一方で障害については、湖南4市を一つの圏域として、各法人が指定管理であったり委託であったり、或いは法人自身が指定を受けて、相談支援を行っていただいているということで、その相談支援のスキームがちょっと異なっているという部分があって、なかなかこれを一足飛びに機能を1か所に集積する、例えば学区単位に1か所に集積するというのはなかなか難しいのかなというふうに思っております。
従いましてこの地域共生社会を見据えた今後の展開といたしましては、今ある様々な資源、これは高齢も障害部も、或いは子育て、医療を含めて、そういったものをネットワーク化して、どこにどんな相談を持っていっても適切な支援に繋がっていく、そういった仕組みをまずは作っていく必要があるのではないかなというふうに考えております。

【再質問】
まちづくり協働部としてはどのように考えているか。
【答弁(岡田まちづくり協働部長)】
地域が抱える課題は、高齢化社会の対応とか様々でありまして、地域の特徴や特性を生かして、それぞれのセンターの整備におきましては、地域の方々主体となってまずは考えていただいて、それを市が協議を進めて整理していくということで、今後、地域の考えを重点的に進めていきたいと思います。 

〇質問
草津市のホームページの「草津市協働のまちづくり条例」の説明のところに次のようにまちづくり協議会の重要性があります。
それは「ライフスタイルや価値観の多様化、地域社会におけるコミュニティの希薄化等を背景とし、市だけでは解決できないこと、市民だけでも解決できない問題が増大しています。このような地域課題を解決するために協働による取組みが重要となってきており、これまで進めてきた協働の取り組みをさらに一歩前に進めるために条例を制定しました。」
この観点からすると、多種多様な課題に対して協働の活動を推進していく「まちづくり協議会」にとって、これから「地域包括支援センター」は、より大事な機関になっていくと思います。
 期せずして、「笠縫東」「矢倉」「玉川」「老上」とまちづくりセンターの整備計画が進行中です。ぜひこの機会に、それぞれのまちづくり協議会と綿密な協議と確認のもと、「地域包括支援センター」とまちづくりセンターを合体し複合センターとしてより地域に密着した運営を実施していけるようには計画できないでしょうか、お聞きします。

〇市の答弁
 地域包括支援センターにつきましては、地域との連携を強化するため、センター職員が地域に赴き、地域の方々と直接顔を合わせることで、民生委員や、まちづくり協議会を含めた地域の皆様から地域包括支援センターに相談がつながりやすくなるよう努めており、既に、幅広いネットワークの構築ができているものと認識しております。
 また、相談・支援につきましては、相談者の状況に応じた相談を実施しておりますが、御本人や御家族等が直接センターに来所されての相談は令和2年度で相談全体の6.7%であり、電話相談や職員が訪問するケースがほとんどとなっております。
 こうしたことから、地域包括支援センターにつきましては、現状においても、相談・支援や地域との連携など、その機能は果たせており、御提案いただきました、地域まちづくりセンターとの複合施設化がなくとも、設置目的は今後も達成できるものと考えております。

【再質問】
まちづくり協働部の考えを伺う。
【答弁(岡田まちづく協働部長)】
国の基準等もありますので、まずは地域まちづくりセンターと地域包括支援センターが連携しながら、高齢者の暮らしを支えるソフト面での連携というのが、重要ではないかと考えています。

【再質問】
デメリットがあるとしたら何か。
【答弁(増田健康福祉部長)】
デメリット・メリットという点で申し上げますと、なかなか難しい部分はあるんですけれども、先ほど申し上げました通り障害分野と高齢分野、或いは子どもの分野、様々相談支援のスキームは今異なっている中で、将来的にそれらを一体化して各学区ごとにという考え方が、市の中もそうですし、各事業者においてもまだ共有されてない。
そういう共有されてない中で、ハード整備を先行するというのは、少しちょっと無理があるのかなというふうには考えております。

【再質問】
まちづくり協働部はどのように考えるか。デメリットがあるなら何か。
【答弁(岡田まちづくり協働部)】
当然、地域の話し合いで官民合築等を作るかどうかという、まず一旦ご議論いただく必要があるというのと、あと、実際にセンター来られる方が6.7%というような状況ということで、そうした中で、民間も本当に事業費を出してでも官民合築棟を望まれるのかというようなことも今後確認していく必要もありますし、そういったところも含めて、担当部署と協議・検討を進めていきたいと思います。

【再質問】
市長の考えを伺う。
【答弁(橋川市長)】
地域まちづくりセンターを地域のまちづくり協議会で地域の福祉のためにもしっかりと運営をしていただいているわけでございますけれども、そういった中で、地域まちづくりセンターと地域包括支援センターの役回りをどうお互いに連携をとっていくかということも大変重要な課題であるなと認識はしております。
ただ、その地域包括支援センターの経費については、国県市の負担と、また介護保険料からの負担も合わせて運営がなされているというところもございますので、今ご提案がございますように、各小学校区に地域包括支援センターを設置するということになりますと国の基準を上回ることにもなりますから、市の負担が多額になる、或いは介護保険料の引き上げも必要になってくるというような大きな課題がございますので、現段階でそれを統合するとかいうことは大変難しいなという考えでございます。
しかしながら、これからの超高齢化、或いは高齢者の急増といったことも踏まえ、或いは地域共生社会というものも進めていくという中においては、これは社会保障制度とか、或いは介護保険制度という国レベルの大きなとらまえの中での国民的な議論をしっかりと今後に向かってしていかなければならないなということも考えているところでございます。

 以上、最後までお読みいただきありがとうございました。
 再質問とそれに対する市の答弁が速報版なので完全ではありません。
 10日間ほどすると、中継録画が草津市議会のホームページにアップされますし、正式な議事録ができあがりましたら、こころほっと通信ホームページに紹介させていただきます。
                        2021年12月8日(水)午後8時25分

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