NPO法人「エッジ」ー発達障害児への支援ー

先月末、会派の視察研修に行ってきました。
今回の研修先は、3か所でしたが、そのうちの2か所は、民間の団体への視察でした。
どちらも、創始者の熱意があったればこそで、今までにない仕組みを創るときのカギは、やはり「人」だと実感しました。

そのうちの1か所は、東京都港区で発達障害児への学校現場での学習支援員を要請、派遣するNPO法人です。

きっかけは、藤堂会長さんの自分の息子さんが、発達障害と診断されたことがきっかけでした。中学校時代に、どうしても学校になじめなく、イギリスの学校に行きたい、との本人の希望で、単身(!)イギリスの学校に行って、そこで診断をされ、学生時代に適切な支援を受け、今は、建築家として活躍されているとのこと。当時の日本(15年前)の学校では、ほとんど発達障害児の認識がなかったころでした。(日本ではH19年度から、特別支援の法律が施行されました)

話を伺って、日本と外国と決定的に違う言葉がありました。それは、発達障害と診断がなされた時に、お母さんに伝えられた言葉です。「お母さん、おめでとうございます!」と言われたそうです。それは、大変個性豊かで創造力がある、との認識から出る言葉だということです。現状の日本では想像するに、イメージや症状から、マイナスに受け止められがちですが、プラス思考での最初のスタートがあるかないか、支援に対する安心感があるかないか、で、最初に受け止める心の在り様が違い、その後の子どもへの接し方や考え方が大きく、変わってくると思います。
また、そのような前向きな言葉が出ることは、対象の子どもたちへの適切な支援があり、自信を持って言えることが大きいと思います。
(事務所で見せて頂いたパネルに、発達障害だろうと言われている世界中の著名な人たちの写真が~、有名な人はアインシュタインですよね)

当時、その息子さんが言われたのが、「自分もすごく学校で苦労していた。きっと自分のように困っている人が他にもいるはずだから、お母さんが助けてあげて」と言われたことが、現在のNPO法人を立ち上げるきっかけとなったそうです。当時、学校に行ってそのことを話しても、「本校にそのような児童はいません」と校長先生が言ったそうですが、藤堂会長は、ひるまず、そんな筈はない、と粘り、何もないゼロからの出発をされました。
最後に言われた印象的な言葉もありました。「困った子」ではなく「困っている子」なのだ、と。
ちなみに、発達障害児支援の先進国のアメリカでは、20年以上前から支援を初めています。

行政相手に、色々とご苦労もされたようですが、しっかりと構築ができたのは港区の教育長の理解と支援が大きかったようです。
やはり、財源がないと事業はできないので、そういう意味でも行政との連携(理解、支援)は大事ですね。

本市においても、財源措置は他市と比べて予選措置はしっかりして頂いていますが、24年度は、様々な国からの財政措置が切れてしまう年度です。市単独で、どこまでの措置がなされるか、もうすぐ、予算審査も含めた議会が始まりますので、しっかりと審査をしていきたいと思っています。

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://www.kusatsu-kokorohot.com/MTOS/mt-tb.cgi/223

コメント(2)

TITLE: 教育立市を目指して
SECRET: 0
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
社会の為の教育ではなく、子どものために教育をする社会となるような行政教育サービスはますます多岐に渡って必要でしょうね。草津市が教育立市となるよう期待したいです。

TITLE:
SECRET: 0
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
同感です。複雑な世の中になればなるほど、教育が大事になりますよね。また、草津市は若い世代の方の流入が多く、教育の施策は今後も最重要になるかと思います。

コメントする

  • プロフィール
    草津市市会議員
    西垣和美のBlogへようこそ

月別記事一覧

最近のコメント

管理画面