花見から考えること

 草津市議会議員の西垣和美です。
 先週頃には、急に冬に戻ったと思う位寒くなりましたが、そのおかげで桜が長く持ちました。
 草津川跡地の桜もやはり見事で、通りかかるたびに、大勢の方が花を愛でておられる光景が見えました。桜を見ると、毎年、日本人、ということが特に意識される季節でもあります。

 娘夫婦が3週間ほどの予定で家に滞在しているのですが、夫がアメリカ人で、桜を見ても特段の思いは当然無い、との感想。また、桜の木の下で、飲食する花見のスタイルを不思議がっていました。なぜ、わざわざ、木の下で食事をするのかわからない、と言っていました。
 それを聞いて、これまで当たり前と思っていた花見ということを、つまり、花を観賞することと、食事をすることが一緒になっていることが、日本独特のスタイルということを知りました。

 そう言われれば、特に意識していなかった花見の由来を、今更ながらに知らなかったと気づき、ネットで調べると、もともとは呪術的な行事で、稲作を行う農村では、長い冬が終わり、暖かい春の始まりともに桜が咲き、その咲き方で一年の豊作凶作を予想する一つの材料になっていて、その桜の木にお神酒やお供え物をして一年の豊穣を願ったのだそうです。
 それが、奈良時代から平安時代にかけて、貴族たちの間で行われた花を見ながら歌を詠む会が行われ、そのスタイルが「花見」の起源とされます。
 娯楽としてのお花見が庶民の間に広まったのは、豊臣秀吉の時代から江戸時代にかけてのようです。

 改めて、なるほど、と。また、アメリカでは、ほとんどの州が、公共の場でお酒を飲むことは禁止されているので、桜の木の下で、宴会、ということは出来ないようです。
 散策かドライブで楽しむのだそうです。
 市の職員さんに聞いたことがあるのですが、ずっーと前には、職場での花見は必ずあって、かなり賑やかに行われていたようです。今は、飲み会自体がほとんどないし、誘っても若い職員さんは参加したがらない風潮で、これは、日本全体の傾向ですが、良い悪いは別にして、ノミニケーションが多世代で行われることはかなり減っているみたいです。
 先日、地域のある組織での部会のお疲れさん会をしました。組織自体は、いわゆる充て職で構成されていて、世代も30代から70代までのメンバーがいたのですが、とてもコミュニケーションがうまくとれ、1年間での部会は数回でしたが、毎回、和気あいあいと楽しくさせて頂きました。最後に、お疲れさん会を開こうと、若い方から声を上げて頂き、お城の話で盛り上がったり、最後までみんなが楽しく時間を共有することが出来ました。
 
 花見の件のように、文化が違うと自分にとって当たり前だと思っていることが、当たり前でない、と気づくことは、自国の文化や他国の文化をより知ることが出来たりして大事だと思います。
 同様に、世代や職業や立場が違った人たちが考えていることや価値観の違いを知る、ということは大変勉強になります。
 色々な立場の人、年代の人が、フリーに対話をする場が、これからは、どんどん必要になってくるし、そういう場づくりが、まちづくりにつながると思います。

 草津市が進めている「まちづくり協議会」は、まさしく、地域に住んでいる人や、活動している人、働いている人、事業をしている人等々を包括的に取り込み、地域のまちづくりに意見を反映できるような仕組みを作ることができる組織だと思いますし、そのような組織を目指していって頂きたいと思っています。
 まちづくり協議会も、認定、という形を取ることがスタートします。市の示す方向性に異論はありませんが、まだまだ過渡期でもあり、これから長い時間がかかると思います。
 市の支援、方向性等、議会としても一部分にとらわれることなく、全体を俯瞰して建設的な意見が言えるよう、議員間討議が必要だと思っています。

 
 
 
 
 

 
 
 

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