まめバスはもう、まめではない? 

 草津市議会議員の西垣です。
 あっと言う間に、一年の半分が終わりました。これから、本格的な夏の到来です。温暖化のせいか、最近では緩やかな季節のうつろい、といったことがなく、極端な形でいきなり季節が変わる、という感じですね。また、雨の降り方が、しとしとでなく、ざーっ!と亜熱帯気候のような降り方で、アスファルトではためきれず、浸水になることも珍しくはなくなりました。
 政治も、その時代に応じた課題を解決しなければなりません。目の前の課題と併せて、10年先、20年先の課題も解決するための政策の立案が求められます。

 少し前の話になりますが、6月議会での各常任委員会で議論になったことを振り返ってみて、一番印象的な内容であったのが、産業建設常任委員会での、「まめバス」についての議論です。
 最初は社会的実験として、交通空白地をまめに走る、というコンセプトで運行が始まった市のまめバス。当初はそれこそ、こんなところまで走っている、という感じで、ネーミング通りでくまなく各地域で路線がありました。その時の地域の声は、ようやく近くにバス停が出来た、と喜びの声が多くありました。しかしながら、全額、国の緊急雇用関係の補助金での運行であり、大判振る舞いでの試行でした。
 その試行期間も終わり、いよいよ本格運行に向けて、市のお金で運行するとなった時に、一応の線引きがなされました。税金を使うので、収支率が悪いところは、路線廃止、となりました。
 草津市に限らず、いずこのコミュニティバスも、赤字で、苦戦を強いられています。
 収益が出るところは、民間のバスが走っている訳で、市が担う路線は、赤字は必然です。

 線引きで、今や多くの路線が廃止になり、この議会でも、2つの路線の廃止が説明ありました。そこで、各議員が、まめバスの目的についてや高齢者という福祉の視点でみるとある程度の税金投与は仕方がない、といった意見が出ました。
 行政側としては、一部の利用者のためにどこまでも税金は使えない、という理屈でした。
 つまり、行政はあくまで、公共交通、としての位置づけであり、空気を運ぶ訳にはいかない、という理論です。一方、利用者や地域の声を聞いている議員は、交通弱者、特に高齢者のための移動手段ではないか、という意見が大半でした。
 当然、意見が噛み合いません。目的が違うからです。どちらの意見も現実問題として事実です。
 どちら(公共交通体制・交通弱者の移動手段)の課題を優先的に解決するのか。これを解決するのが政策だと思います。
 今、まめバスの担当部署は、交通政策課、です。交通という移動手段についてを論じる時の体制はどのようになっているのでしょうか。ニーズと手法、優先課題、といった議論は、一担当部では見えないことがあると思いますし、事務分掌的な、課せられた事業、という視点では、間違っていない、という認識にならざるを得ないと思います。
 この、まめバスに関しては、どこかでしっかりと答えを出さなければならないと思っています。

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